未来を変えるにはお金の知識が必要です。知識を得る事で不安を減らせば、希望を感じる未来になることでしょう。

「年金」と聞くと65歳から支給されるいわゆる「老齢年金」をイメージすると思います。しかし、これら公的年金には他にも「遺族年金」と「障害年金」が含まれます。

特に障害年金は病気やケガが原因の障害で働けなくなり、収入が途絶えたとしても公的年金制度で暮らしをサポートしてくれる心強い存在となります。

今回ご紹介するお金に関する情報は「働ける状態・働きながらでも障害年金は受給できるの?」という点について、障害年金の仕組みと一緒に解説していきます。

INDEX
  1. 障害年金とは?
    1. 障害等級3級は働きながらでも受給できます
    2. 注意点:障害年金を受給できるのは厚生年金のみ
    3. 障害等級3級とはどういうものか
    4. 3級よりも軽い場合は障害手当金が支給
  2. 障害年金の手続き
    1. お金のプロに相談するのも最適な方法の一つ
    2. 障害年金申請代行のメリット・デメリット
  3. まとめ

障害年金とは?

障害年金について考える男性

 基礎知識として障害年金は2つある事を押さえておきましょう。

  • 民年金から支給される障害基礎年金

これは国民年金(基礎年金)に加入している全ての人が要件を満たせば受け取れる事ができます。  

  • 厚生年金から支給される障害厚生年金

これは厚生年金に加入している会社員や公務員などが要件を満たせば受け取れる事ができます。

「どちらがより多くの障害年金を受け取れるか」を比較すれば、国民年金と厚生年金に加入している会社員・公務員が当てはまります。

では、一体どのような状態になれば「障害年金を受け取れる要件を満たしている」と言えるのでしょうか?

障害年金の意味合い

「国民年金(または厚生年金)に加入している間に、初診日のある病気やケガによって法令により定められた障害等級表による障害状態になった場合に受け取れる年金」(※初診日とは:障害の原因となった病気やケガについて初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。同一の病気やケガで転医があった場合は一番初めに診療を受けた日です)

以上から国が定めた等級によって区分されている事がわかります。では次は、どの等級に当てはまると働きながらでも障害年金が受給できるのかを見ていきましょう。

障害等級3級は働きながらでも受給できます

障害の程度によって、受け取れる年金額が変わりますので等級はしっかりと把握する事が必要です。障害は大きく3に等級が分けられています。

障害等級 1 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状によって、日常生活ができない程度のもの。 (他人の介助を受けなければ自分の身の回りのことができない程度)
障害等級 2 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、 日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの。 (必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で労働により収入を得ることができない程度)
障害等級 3 労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの。 また、傷病が治癒していない場合は労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のもの。(※障害厚生年金のみ)

この中で障害等級3級のみが働きながらでも障害年金を受給できる状態と言えます。これは「時間や環境を考慮すれば働くことができる程度の障害である」ことを示します。

注意点:障害年金を受給できるのは厚生年金のみ

注意点も理解しておきましょう。上記に記載の通り、障害等級3級で障害年金を受給できるのは障害厚生年金のみです。

これは制度上「3級の障害基礎年金は存在していないから」となります。障害厚生年金は人によって金額が違うので、受け取る金額も変わりますが、月額約49,000円の最低保障があります。(※最低報酬金額は平成294月時点)

障害等級3級とはどういうものか

障害厚生年金3級はどういうものかという例を一部ですが把握しておきましょう。

程度の例

眼:両眼の視力が0.1以下

腕:一上肢の3大関節のうち2関節が使えない、上肢の親指および人差し指がない、など

脚:一下肢の3大関節のうち2関節が使えない、など

このように、部位ごとに程度が定められています。

このほかにも統合失調症、うつ病、認知障害、てんかん、知的障害、発達障害などの精神障害や呼吸器疾患、心疾患、腎疾患、肝疾患、血液・造血器疾患、糖尿病、がんなどの内部障害についても程度により該当します。

3級よりも軽い場合は障害手当金が支給

初診日から5年以内に病気やケガが治り、障害厚生年金を受けるよりも軽い障害が残った場合には、障害手当金(一時金)が支給されます。

また、障害年金の認定には、更新なしの「永久認定更新が必要な「有期認定があります。永久認定は、基本的にずっと支給を受けられますが、有期認定では15年ごとの更新制となっています。

その更新時期に障害の程度が軽くなっていれば、障害年金の等級が下がったり支給停止されたりする可能性があります。

更新時期には、医師の診断書欄のついた書類が送付されるので手続きをしっかりとする事で、再度、障害の程度を判断されます。仮に提出しない場合には障害年金の支給が停止されます。

また、毎年必要な「現況届」を提出しないときにも支給が停止されるので注意が必要です。

障害年金の手続き

社労士への相談がオススメ

障害厚生年金はお近くの年金事務所での手続きとなります。(※障害基礎年金の場合はお住まいの市区役所、または町村役場です)

請求手続きには、初診日を証明できるものや診断書などの添付書類が必要となります。

添付書類は、初診日からの病歴や年数、障害の原因となった部位、配偶者の有無などによって異なります。事前に年金事務所や市区役所または町村役場に問い合わせてみるのがいいでしょう。

お金のプロに相談するのも最適な方法の一つ

 「どの等級に当てはまるのか。」「具体的な支給額はいくらになるのか。」「受給までの概要は理解したが、実際にどう行動をすればいいかわからない。」「とにかくわからない。」

障害年金受給には現時点での年齢、保険加入期間など様々な要因が満たされる必要があります。また、障害やケガに関する証明書やその詳細など、受給に必要な個人情報も準備します。

このように、わかりにくい年金の仕組みを個人で理解し受給するのは非常に困難ではないでしょうか?

そんな時は「年金のプロ」に相談・代行してみるのも確かな方法の一つです。

弁護士や社会保険労務士があなたの代わりになって安心・確実に申請手続きをしてくれるのでおすすめです。

障害年金申請代行のメリット・デメリット

プロに障害年金申請代行をした場合のメリットとデメリットを見てきいましょう。

メリットはあなたが専門知識を持たなくても受給までの道のりをサポートしてくれる点です。

不支給の可能性を最小限にし、また更新の時も相談できるので安心感を得られます。手続きに関する安心と確実さの両方を実現するには、やはりプロの力に頼るのも損をしない賢い選択肢と言えます。

反対にデメリットは代行費用がかかる点です。

しかし、代行をお願いする事により「数ヶ月分の年金を受給できなかった」「不備があり審査に通らなかった」という事態も回避でき、減額されずに年金を受け取れる可能性が高まります。

費用がかかっても申請代行を依頼したほうが、結果的にはお得になります。長い目でみればメリットの方が大きいと言い換えられるのではないでしょうか。

まとめ

今回は「働ける状態・働きながらでも障害年金は受給できるの?」というテーマの記事でした。働きながら障害年金を受け取るには障害等級3のみ、また厚生障害年金のみとなるポイントを押さえておきましょう。

受給の際も減額せずに確実に受給できる方法の一つとして、プロに代行するという選択肢もあることをお伝えしました。

結果的にはお得になるのでおすすめと言えます。少しでも賢く、確実にお金を受け取る方法を知る事も、生活をしていく上では非常に大事な点です。ぜひ迷った時の参考にしてみて下さい。