
この記事ではサンライフ香港が提供する保険商品、コミットメント(Commitment)について解説します。
サンライフ香港とは
画像:https://www.ctvnews.ca/polopoly_fs/1.1703115.1393350612!/httpImage/image.jpg_gen/derivatives/landscape_620/image.jpg
サンライフ香港は、カナダに本社を置くサンライフ・フィナンシャルのグループ会社です。サンライフの歴史は古く、カナダで1865年で創業、香港には1892年に進出しました。時価総額は保険業界内で世界10位、信用格付会社S&Pの信用格付けはA+(2019年3月)と、規模と安全性が高い金融機関です。
主力の保険商品は個人向け、法人向けに豊富な商品を提供しており、日本居住者も契約している人がいます。今回ご紹介するコミットメントは個人向けの保険商品の1つです。
コミットメントの商品説明
商品の特徴
コミットメントには大きく4つの特徴があります。
- 保険受取人を自由に設定できる
- 貯蓄と死亡保障のダブル保障
- 目的に応じて支払、貯蓄、受取の柔軟に設定ができる
- 被保険者が死亡後もプランが継続する
順々に説明していきます。
1.保険受取人を自由に設定できる
保険の受取人を夫婦や子供以外にも設定できることが1つ目の特徴です。
たとえば孫、愛人関係、LGBTのカップル間、事実婚相手、友人なども指定可能です。多様なニーズをカバーすることができます。
2.貯蓄と死亡保障のダブル保障
コミットメントは貯蓄保障と死亡保障の2つの要素が兼ね備わった保険商品です。
貯蓄保障とは、決まった時期に決まった金額を受け取ることができるという保障です。支払った保険料が元本割れすることはありませんので、安心して資産を預けることができます(*)。
*満期前に中途解約した場合は元本割れするケースがあります。
また、満期時には、この貯蓄保障額に加えて配当(非保障)分を受け取る事が可能です。
また、配当はSaving Booster(*)という特約をつけることでさらに高い運用利回りが期待できます。
死亡保障として、被保険者が死亡した際は、上記の貯蓄保障と配当に加えて、死亡保険金が給付されます。金額は貯蓄保障額の5%分に相当します。
日本の掛け捨て死亡保険のように、死亡時に多くの保険金を受け取りたい場合はProtection Booster(*)という特約をつけることで対応可能です。
なお、この死亡保障は満期まで保障されます。
この点、後ほど具体例を用いて解説いたします。
*Saving BoosterとPorteciton Boosterには一定の保険料が加算されます。
3.目的に応じて支払、貯蓄、受取の柔軟に設定ができる
契約は期間は保険料払込期間 →貯蓄期間(*)→保険金受取りの3つの期間に分かれ、それぞれの期間は柔軟に設定ができます。
*貯蓄期間:払い込んだ保険料を運用する期間
まず保険料払込期間は以下の3種類から選択できます。
- 一括払い
- 5年払い
- 10〜35年の任意の期間での支払い
貯蓄期間は上記のそれぞれの方法に応じて
- 10〜35年の任意の期間
- 10〜35年の任意の期間
- 保険料支払い期間に同じ
の中で設定できます。
そして、満期時にはいずれの場合においても
- 一括受取
- 2〜10年の分割受取
から選択できます。
なお、分割で受け取る場合は、サンライフ香港が引き続き残高を運用するので、一括受取よりも総額受取額が増えます。
以上のように金額、財産状況、目的に応じて自由に契約を設計できます。お子様の教育資金や老後の年金など、個別の事情に応じて幅広いニーズに対応できる柔軟性の高さが最大の強みです。
4.被保険者が死亡後もプランが継続する
コミットメントは、”ある時期に、特定の人に、特定の金額”を託すことが主目的の商品です。そのため、保険期間中に被保険者が死亡したとしても当初の目的が引き続き満期まで保障されます。
しかも被保険者が死亡した後の保険料の支払いは免除されるので、遺族は安心して満期を迎えられます。
おって具体例を見ながら説明します。
コミットメントのモデルプラン
ケース1ではシンプルな契約を満期まで保有した場合、ケース2では死亡保障特約をつけた場合のシュミレーションです。
<ケース1>
Aさん(35歳男性)は子供の大学入学資金の準備のために以下の条件でコミットメントに加入しました。
- 契約者/被保険者 Aさん 35歳男性
- 保険受取人 子供
- 保険払込期間 5年
- 満期 18年
- 特約 なし
- 貯蓄保障額 100,000米ドル
- 年間保険料 16,815米ドル –>総額84,075米ドル
- 受取り方法 一括
無事に満期を迎えたとき、Aさんの子供は以下の保険金を受け取ります。
貯蓄保障額100,000米ドル + 配当(非保障)75,739米ドル(*)
=175,739米ドル 保険料支払総額の209%
*配当(非保障)は運用状況に応じて変化します
<ケース2>
Bさん(35歳男性)は、子供の留学費用に必要な貯蓄と、万が一のための死亡保障を目的としてコミットメントに加入しました。
- 契約者/被保険者 Bさん 35歳男性
- 死亡保険受取人 妻
- 貯蓄部分受取人 子供
- 保険払込期間 20年
- 満期 20年
- 貯蓄保障額 100,000米ドル
- 特約 Protection Booster(死亡保険)
保障額 200,000米ドル - 年間保険料 4,512 +特約336=4,848米ドル
- 受取り方法 一括
不幸にも契約から5年後にBさんが交通事故で死亡した場合、死亡保険金と貯蓄金額がそれぞれ以下のように支払われます。
なお、死亡後には追加保険料は免除されたうえ、貯蓄部分は当初の契約まで継続します。Bさんの場合は5年分の払済保険料は24,240米ドルで、追加の保険料は免除されます。
本契約 貯蓄保障額5% 5,000米ドル
+ 事故特約 貯蓄保障額100% 100,000米ドル(*)
+ 特約:Potection Booseter 200,000米ドル
= 305,000米ドル 合計保険料の1258%
*事故特約:事故による死亡の場合に加算(追加保険料なし)
貯蓄保障額 100,000米ドル
+ 配当(非保障)43,983米ドル
+ 合計受取 143,983米ドル 合計保険料の594%
448,983米ドル 合計保険料の1852%
契約するための条件
日本の居住者がサンライフの保険契約を加入するためには、香港に渡航し、IFAと呼ばれる代理店を通して契約しないといけません。
その際には以下の書類が必要になります。
- パスポート
- 香港入境証明書(入管の際に渡される小さいスリップ)
- 住所証明書
免許証、又は3ヶ月以内に発行された銀行明細、公共料金明細等 - 支払に関する書類
(クレジットカードVisa か Master、又は香港の銀行口座からの支払) - 契約者のマイナンバーカード(もしくは通知書)
- 受益者(相続人)のパスポート、又は運転免許証のコピー
なかには、お仕事や体調などで香港に行けない場合は、信託契約を通して国内で加入される方もいらっしゃるそうです。
まとめ
この記事ではサンライフ香港の保険商品、コミットメントについて解説しました。
自由に受取人を設定でき、受け取る金額の内訳も自由、支払期間も自由という、国内にはない非常に柔軟性あふれる保険ですね。
特にLGBTの方や事実婚の方など、なかなか通常の保険に加入し辛い方にも、等しく機会が与えられている点が評価されているようです。
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