こちらの記事では、私たちが現在生活している社会で、格差が拡大し続けている理由を解説していきます。
現在の日本社会は、貧富の差が拡大している「格差社会」であると言われています。
投資や事業で成功して、莫大な富を稼いでいる人たちが増加している一方で、毎月分の生活費の支払いがギリギリという人たちも増加しているのです。
一体、現在の日本社会では、なぜ経済的な格差が拡大してしまったのでしょうか?
結論からいえば、原因は「資本主義」という経済システムにあります。
私たちが生活している日本という国の経済は「資本主義」というシステムで運営されていることはご存知でしょうか?
資本主義とは、企業の経営者が雇用者を働かせることで、利益を出す仕組みのことです。
この資本主義が格差を拡大させてしまう理由を知ることで、これからの社会で、どのように稼げばよいかの理解に役立てることができます。
そこで、この記事では、
「いまの世の中で貧富の格差が拡大しているのはどうしてなの?」
「格差を拡大させている資本主義って一体なんなの?」
「格差が拡大し続けている資本主義社会でどうやって稼いでいけばいいの?」
以上のような疑問を持っているあなたへ向けて、資本主義を導入している社会では、必ず経済的な格差が拡大する理由について解説していきます。
具体的に紹介する内容は以下のものになります。
- 資本主義の特徴
- 資本主義社会で格差が拡大する理由
- 格差が拡大する資本主義社会で稼ぐ方法は投資が最適
この記事は5分くらいでカンタンに読めて、資本主義と格差の関係について十分に知ることができますので、ぜひご一読ください。
格差を拡大させている資本主義の特徴
冒頭文でも紹介したように、資本主義とは、企業の経営者が雇用者を働かせて利益を出す仕組みのことをいいます。
ここから、資本主義の特徴を紹介してきますね。
紹介する内容は具体的に以下ものになります。
- 市場経済を導入している
- 人々の間に資本家と労働者という2つの階級が存在している
- 企業間の自由競争が行われている
それでは、順番に紹介していきます。
市場経済を導入している
資本主義の特徴として代表的なものは「市場経済を導入している」ことです。
市場経済とは、市場と呼ばれる場所でモノやサービスの売買を行う経済システムを指します。
市場経済を導入している社会では、個人は自由に売りたいものを売ることができ、また、自由に買いたいものを買えます。
この売買の自由は、資本主義によって経済を回している国では、基本的には憲法で保障されています。
市場経済を導入している国では、モノやサービスの価格は「市場原理」によって決められています。
市場原理とは、誰もが参加できる市場において、モノやサービスの価格や数量を決めることで、売れ残る商品をなくす仕組みのことです。
市場では、モノやサービスをほしいと思う人がたくさんいれば、価格は上昇します。
また逆に、ほしいと思う人が少なければ、価格は下がります。
例えば、観光地のホテルで、平日よりも、客が多く来る休日に宿泊料が高くなるのは、この市場原理が働いているからなのです。
この原理が働いている市場経済は、販売したモノの売れ残りが出にくく、経済的な効率化を進めることができるので、優れたシステムといえるでしょう。
人々の間に資本家と労働者という2つの階級が存在している
資本主義を導入している国では、国民は「資本家」と「労働者」という2つの階級に分けられます。
資本家とは、企業が事業に必要な資金を提供して、生み出された利益の一部を受け取り資産を増やしている人たちのことです。
会社の経営者または資本家に対して、労働者とは、自分の労働力を会社に提供して給料を得て生活している人たちのことです。
資本主義社会では、資本家と労働者は対等な関係にあります。
たとえば、ある会社の労働環境が不当に悪いものであった場合には、労働者は会社経営者や資本家に対してストライキを行うことで、自分たちの待遇の改善を求めることができます。
労働者が労働環境の改善などを求めるために、団結して一斉に業務を休止すること
業務を阻害することによって、経営者に対して圧力をかけ、要求を承認してもらえる効果がある
仮に、資本家層と労働者層が、主人と奴隷の関係だった場合には、待遇の改善などは求められるはずはありません。
以上の例のように、資本主義社会では、基本的に、資本家と労働者は対等な立場として存在しているのです。
企業間の自由競争が行われている
資本主義を導入している社会の特徴のひとつに、企業と企業同士の自由競争が行われているというものがあります。
自由競争とは、国家による規制や干渉を受けずに、市場でより多くの利益を出すために企業が行う業務の改善のことです。
それぞれの企業にとって、自社が販売するモノやサービスを、市場でより多くの消費者に購入してもらうためには、同じ業界にいるライバル他社の商品よりも優れたものでなければなりません。
各企業が、より多くの自社商品を購入してもらうためにライバル他社と競争して、より質の良いモノやサービスを提供しようと切磋琢磨することで、社会にはよりよいものだけが残ります。
一方で、かつて存在していた社会主義国家では、経営されている会社はすべて国有企業だったので、企業間同士の自由競争はありませんでした。
自由競争がない社会主義国家では、よりよいモノやサービスの提供のための切磋琢磨が行われず、社会の発展は停滞することになります。
反対に、企業間の自由競争が行われ、毎年便利なモノやサービスを生み出した資本主義のシステムは非常に優れたものといえるでしょう。
しかし、資本主義も万能ではありません。
資本主義には、資本家と労働者の所得格差を拡大させるというデメリットが存在します。
資本家や企業経営者は、年々所得を拡大させ豊かになる一方で、労働者は、賃金が上がらずに、場合によっては貧困に苦しむことになるのです。
次から、なぜ資本主義社会では資本家・労働者間で所得格差が拡大するのかを解説していきます。
資本主義社会で格差が拡大する理由
ここから、日本のような資本主義国で、格差が拡大している理由を解説していきます。
解説するのは以下の内容です。
- 資本主義諸国で新自由主義が定着したから
- 投資で得られる富と労働で得られる富の成長率がちがうから
それでは、順番に紹介していきますね。
資本主義諸国で新自由主義が定着したから
日本のように資本主義国で、格差が拡大している理由のひとつは、新自由主義が定着したからです。
新自由主義とは、「政府が企業に対して行う規制を緩和・撤廃して、民間の自由で活発な力に任せて経済成長を目指す」という考え方です。
第二次世界大戦後から、新自由主義が定着するまでの30~40年間は、資本主義諸国の国民は、社会保障制度や高い年収が保証された雇用で、中流階級として豊かな生活を送ることができていました。
日本を含んだ先進工業国の殆どの国民が所属している階級
上流階級とは異なり、生活のために労働する必要があるが、肉体労働や単純労働だけでなく頭脳労働も売ることができる。
また、経済的にも貧困ではなく、比較的豊かであることが特徴
当時、資本主義を導入していた日本や欧米の国民に高い年収と社会保障が与えられた理由は、自国で社会主義革命が起きるのを防ぎたかったからです。
生産手段(モノや富を生み出すために必要な道具や材料のこと)の個人所有を廃止して、社会全体で共有しようという思想
一部の富裕な資本家が生産手段を独占して、労働者に過重労働・低賃金を強いてた資本主義社会への批判から誕生した
資本主義諸国でも、あまりにも貧困層が多い状態になると、生活が苦しくなった国民が体制を転覆して社会主義革命を起こしてしまう恐れがありました。
例えば、世界初の社会主義国家「ソビエト連邦」が誕生したロシア革命も、一部の資本家たちが支配する政治に対して、貧困に陥った国民が反対して起きたものでした。
ロシアのように社会主義化することを恐れた資本主義諸国の政財界のリーダーたちにとっては、労働者の豊かな生活を保障することは必須だったのです。
しかし、財政赤字の原因ともなっていた社会保障を削るために、日本を含めた資本主義諸国が、新自由主義が定着させてからは状況が一変します。
社会保障が削られたことにより、国民の生活は不安定なものになってしまったのです。
新自由主義が台頭したころに、社会主義国のリーダーであったソビエト連邦が崩壊して、社会主義という価値観自体が世界で衰退していきました。
そして、資本主義を脅かす対立思想がなくなったことにより、世界では再び資本家が労働者を安く雇用する時代がやってきます。
新自由主義の影響で、民間への規制緩和が進み、企業が正社員よりも給料の安い非正規雇用者を使用できるようになった結果、働く国民の貧困化が進みました。
労働者に潤沢な給料を支払わなかった分、企業の利益となったお金は、経営者や重役、または資本家のものになります。
新自由主義の規制緩和によって、大企業の経営に関わっている富裕層と、一般国民の格差が開いてしまうのです。
他にも、資本主義社会で格差が拡大する理由はありますので、次から紹介していきますね。
投資で得られる富と労働で得られる富の成長率がちがうから
資本主義社会で格差が拡大する理由の1つとして「投資で得られる富と労働で得られる富の成長率がちがうから」というものがあります。
この結論は、2013年に出版された経済学者トマ・ピケティ氏の著書「21世紀の資本」を根拠としています。
21世紀の資本は、過去200年以上の欧米諸国のデータを分析して「投資で得られる収益の成長率が、労働で得られる収入の成長率よりも常に多い」という事実を解き明かし、ベストセラーとなった本です。
著書が解き明かしたデータによると、投資で手に入る不労所得の成長率は年平均5%程度ですが、労働で得られる収入の成長率は年平均1%~2%にとどまります。
つまり、資本の投資によって手に入る富のほうが、労働で手に入る富よりも速く蓄積されるので、資産金額が全体の上位10%~1%の位置にいる人がより豊かになりやすいのです。
逆に、現在の格差が拡大し続ける社会では、労働者として働くだけでは資産が溜まりづらく、豊かになるのが難しいのが実情です。
ではいったいどうすれば、資本家でない一般の人々は稼いで豊かになれるのでしょうか?
豊かになるための答えを、次から紹介していきますね。
格差が拡大する資本主義社会で稼ぐ方法は投資が最適
結論からいいますと、格差が拡大する資本主義社会で効率よく稼ぐためには、投資が最適な方法になります。
理由は、先に紹介した「21世紀の資本」の説明のように、投資は労働よりも利益率の高い稼ぎ方だからです。
賃金の上がりづらい労働だけをしていると、将来に物価の上昇や増税が起こったとき、今よりも生活が苦しくなることは目に見えています。
投資商品の種類には、株式や国債、社債、投資信託など、様々な種類があります。
投資で利益を出すためには、十分な知識が必要です。
しかし、うまく運用すれば、労働で手に入る給料をはるかに上回る収益を得られる、優れた稼ぎ方なのです。
これまで通り仕事を続けながら、少額からでもいいので投資活動も並行して、お金にも働いてもらうようにしましょう。
まとめ
ここまで、以下の内容をお伝えしました。
- 資本主義の特徴
- 資本主義社会で格差が拡大する理由
- 格差が拡大する資本主義社会で稼ぐ方法は投資が最適
資本主義とは、資本を持っている富裕層と持たざる労働者層との格差を拡大させる仕組みです。
資本主義を導入している日本では、働くだけでは金銭的に豊かになるのが難しいのが現状です。
しかし、働くのと同時に投資をすることによって、高い金額の収益を出すことが可能になるのです。
けれども、投資は、初心者が無勉強で利益を出せるほどカンタンなものではありません。
当サイト「お金の窓口」で紹介している記事やセミナーで投資の方法を学べますので、ぜひ活用してみてください!